おてんば姫の手なずけ方~侯爵の手中にはまりました~

馬での移動のため、細い道も問題なく通れたため、サハール皇国に入国した時とは比にならないほど早く進んでいた。さすがに1日で国境までたどり着くことができなかったが、翌日の午前中には国境までたどり着いていた。

国境警備隊の宿舎で休憩してから見せてもらった過去の入国記録には確かにエルディール王国から女性が14名入国したと書いてあった。

その記録を見つけたリンネは次にアーサという国境警備隊の隊員を探した。

アーサという人物は残された記録の通りならその女性たちの入国を許可した人物だった。

もし、そのときに何か聞いていたらという淡い期待をこめていたのだった。

幸いにもアーサという人物は国境警備隊の現隊長であり、今は執務室で入国記録をまとめているということがわかった。

リンネたちはさっそく取り次ぎを行ってもらい、アーサの執務室へ向かった。