おてんば姫の手なずけ方~侯爵の手中にはまりました~

翌日、リンネとエリックは厩舎で馬を2頭借りた。メグは後宮の試験に備えトーマスのもとで簡単な作法を学ぶことになった。

厩舎で馬具を付けてもらっているとサハール皇国の護衛が数名、馬を引き連れてやってきた。

「お初にお目にかかります、王女陛下。
我々は王女様が滞在している間の護衛を任されました第2騎士団に所属している騎士です。短い間ではありますが、精一杯護衛を務めさせていただきますのでどうかよろしくお願いいたします」

90度に達するのではないかというくらいの深いお辞儀をした第2騎士団の隊員に「こちらこそよろしくおねがいします」とお辞儀をした。

エリックも騎士団の隊員に挨拶をしてそれぞれ馬にまたがった。

エリックはリンネが馬に乗れるということを知っていたので特に驚くことはなかったが、騎士団の隊員たちは女性であるリンネが当たり前に馬に乗っていることに関して驚いていた。