また来世、夜に目覚めたら

 真っ赤に熟れたりんごを透子に差し出すと、彼女は「剥いて」と言ってくる。ずうずうしい。
 「それくらい、自分でやってよ」
 しまった、と思い口を押えたがもう遅く、毒がこもった言葉は出ていた。
 恐る恐る表情をうかがうと、予想もしない、してやったりとした顔をしていた。まさか、わざと?
 「ごめんごめん。敬語がなかなか抜けないから、怒ればタメになるかなってね」
 ピースサインを掲げる彼女。
 それにしても彼女はかなりの美少女だった。鼻も目も形が整っていて、いうことなしといった感じだった。
 「ポテトスナック、食べたい」
 「もう買いに行かないよ」
 「あっ、タメだ」
 ちょっとうれしそうに言う彼女を見て、私は眉間にしわが寄るのを感じた。