また来世、夜に目覚めたら

 「いやぁ、ここ年期が入ってるからいろいろ壊れやすいのよ。あんまり気にしなくていいわよ」
 若い女性の看護師に言われ、申し訳なさを感じフードをまた顔が見えないように深くかぶる。
 「それよりも、今は彼女に会うことの方が大切」
 口元しか見えなかったが、笑っているように見えた。
 取り直して扉のない病室に入ると、彼女は爆笑していた。
 「………………えっと」
 「……あっ、ごめん、扉が壊れたところなんて私、初めてみたよ!ところで君が………ちゃんだよね?私は、瀬世良透子。透子って呼んでほしいな」
 透子は今だに笑っていて枕で口を押えているが、笑い声はだだ洩れだ。
 「そうですけど、私に何か」
 言いかけると「敬語やめてよ~」と彼女が口をはさんできた。