また来世、夜に目覚めたら

 T病院は趣がある古い病院だった。
 だけど人の多い病院じゃなさそうで、私は少し安心した。そしてかぶっていた黒いフードをもっと深くかぶった。
 受付で、彼女の名を言うとすぐに病室を案内してくれた。優しいお婆さんで胸元の名札には「橋本」とあった。
 廊下を歩いていてわかったが、この病院はところどころ壊れている。埃がたまっているせいか、光があまりあたらず薄暗かった。
 『301』この数字が目に入ってきて、私は足を止める。
 躊躇することなくガラリと扉を開けると少しガタリと扉が揺れて、嫌な予感がした。
 「「あ」」
 私とベッドに座る少女の声が重なり、扉がばたりと倒れた。