そして、わたしのほうに身体を向けて。
「有栖ちゃん、どうしたの?なんか顔色悪いよ」
心配そうな顔でこちらを見ていて、
声のトーンがいつもより優しい。
「えっと……夏休み、補習の対象になっちゃって」
さらっと口にしてしまいハッとする。
堂々と自分の頭の悪さをカミングアウトしてしまった。
「……へー、補習に引っかかったんだ?」
「う、うん」
すると、凪くんは少し考える様子を見せながら、驚くことを口にした。
「先生。この補習、俺も参加していいですか?」
「え?」
びっくりして、思わず声が漏れてしまった。
目を見開いて凪くんのほうを見る。
「えっと、藤宮くんは成績落ちていないし、いつも上位をキープできているから補習には参加しなくて大丈夫なのよ?」
五十嵐先生が戸惑いながら、少し困った顔をして言う。

