ある日の放課後のこと。
担任の五十嵐先生に残るようにと指示をされ、教室で待つことになった。
いったいなんだろう……?と考えるけど、全く心当たりがなくて、少し不安な気持ちになる。
残る子がわたし以外にいればいいけど、
残念ながら今、教室に残っているのはわたしだけだ。
もうすぐ学校は夏休みに入るっていうのに、
このタイミングでの呼び出しは不吉な予感しかしない。
おとなしく自分の席で座って待っていると、
前の扉がガラガラッと音を立てて開き、五十嵐先生が中に入ってきた。
「有栖さん、ちょっと席が離れていて話しにくいから、いちばん前の席まで来てくれるかしら?」
言われたとおり、教卓の前の席に座った。
そして、一枚の紙が五十嵐先生の手元からわたしに渡された。

