本当に少しずつだけど 私と降谷 恭斗の関係は 変化していった。 どちらが誘う訳でもなく 移動教室を共にしたり お昼ご飯を一緒に食べるようになった。 2時間目が始まる少し前 降谷 恭斗に呼び止められた 私が振り返るとスマホを差し出した。 恭斗「霜月。これ。」 絆「何故、お前が持ってる?」 恭斗「理科室に忘れてたから。」 絆「そうか。気付かなかったな。 ありがとう。」 降谷 恭斗と関わるまでは 私はこれが手放せなかった。