あかいろのしずく


僕らしいって何なんでしょう?
いつも僕はそんなに、探り探りで聞いていたんでしたっけ?


いつもなら冷静でどこか余裕があるのに、僕は純に言い返すこともできませんでした。純はいよいよ不思議に思ったのか、こんなことを聞いてきました。




「今日は先生、どうしてここに来たんですか?」



さすがにそれが分からないほど僕はバカではありませんでした。
君のため、なんて言うのは恥ずかしくて、僕は「カウンセリングです」と言いました。



「誰のカウンセリングですか?」

「純です」

「先生は誰ですか?」

「僕です」



続けざまに質問されても、純の目的が見えませんでした。

なんとなく、この後「もっとしっかりしろ」とカツを入れられるのかと思っていました。