あかいろのしずく

カウンセラーがカウンセリングを受けることもあると聞きます。精神を病んでしまう場合があるのです。


でもたとえ僕がカウンセリングを受けるとしても、今まで得た個人的な情報は何ひとつ口にしてはいけません。それがこの仕事の規則なのです。









「西平先生!」





自分を呼ぶ声で、僕は目を覚ましました。

机に突っ伏して寝ていたようです。起き上がって目が合いました。机を挟んで目の前にいたのは純です。


腕時計を見て気づきました。五時に開始なのに、もう半時間以上過ぎていました。




雨が降っているのか、窓の外の暗闇からホワイトノイズめいた音が聞こえます。