あかいろのしずく

純は咳き込んだ後、僕の顔を見ました。一瞬驚いたようだったけど、嬉しそうに微笑みました。




前までガーゼが貼ってあったところには、切れたような傷。
膝も擦りむいています。浴衣の裾は切れていました。

露出した肌のあちこちに、痣や血の滲む傷がありました。



僕は地面に転がっていた下駄を集めて、純の所に持ってきました。純はにこにこしながら、足を差し出しました。僕は仕方がなくしゃがんで、履かせてあげました。




「にしひらせんせい」





かすれた声で純は僕を呼びました。
僕はまた立ち上がって、辺りに純が落としたものがないか探し始めました。




「せんせい」




地面には赤色の雫の落ちた後がありました。
僕は「なんですか」と振り返らずに聞きます。