馬鹿みたいです。
本当のことを言えば、全部言い訳や嘘になってしまうなんて。
あの子の笑顔が綺麗で、自分の言動で汚してしまうことが怖かったのです。
この前会った時に、付き合ってくださいと言われて無言でいたこと。僕はあの時、これが正解だと思い込んでいました。
戸惑う気持ちも悟られず、先生と生徒の境界をきちんと示すこともできる。そうやって、僕は僕と純の間に静かに線を引こうとしていました。
でもよく考えてみれば純は、それはそれで傷ついたのではないでしょうか?
僕が自分の意見を言わないことが、かえって純の心に傷を残していたなら。
......ああ、そうだ。そうでした。
そう思って、そしたら僕はなんだか胸が痛んで。
それで僕は、無意識のうちにこの場所に向かっていたのでしょう。



