数学の先生はお兄ちゃん⁈…助けて…(短編)

俺の頭にはAのその表情がこびりついた。


「A、変わったな。」

俺はポツリとそう言った。


すると、Aの歩みがピタッと止まった。

そして、俺に背を向けたまま、Aは床をじっと見つめた。


その後ろ姿に、
スカートを握りしめる小さな手に、

俺の心はどうしようもなく暴れた。