命令恋愛

「優奈!!」


香菜美の声が少し遠くで聞こえて来る。


ようやく手の力が緩んだと思って顔を上げると、あたしの隣に恭介が立っていた。


「俺の恋人の優奈」


恭介はそう言い、あたしの頭を撫でる。


なに?


どうなってるの?


立ち上がったとき、空中に長方形の窓のようなものが浮かんでいるのが見えた。


その向こうに青ざめた顔の香菜美がいる。


「香菜美!?」


あたしはすぐに窓に手を当てた。


窓はしっかりと固定されているようで、びくともしない。