「ねぇ、その目はどうしたの?」


雅美がファミレスに入ってきた時から気になっていたことを、あたしは指摘した。


雅美の目は両方とも赤くなり、腫れているのだ。


「あぁ~……ちょっとね」


言葉を濁して、あたしの前の席に座る雅美。


「ゲームのせいじゃないよね?」


すぐにそう聞いたのは千秋だった。


ファミレスに来るまでに千秋には色々と話を聞いたけれど、ゲームの進み具合はあたしと同じだった。


万引きの命令で瞼を縫い合わされることを、すでに知っていたのだ。


「なんで知ってんの?」


雅美は腫れた目を見開いて千秋にそう聞いた。


「これ?」


千秋はスマホゲームを起動し、テーブルに置いてそう聞いた。