「なに言ってるの……?」


スマホ画面を見つめて、あたしはそう言った。


全裸写真?


「なぁ、ユウナ」


ニコニコと上機嫌そうにほほ笑んでいる恭介の手にはニッパーが握りしめられていた。


それを見て、あたしは喉がカラカラに乾いて行くのを感じた。


ニッパーを使えば指の一本くらい簡単に切断できてしまうだろう。


「今度はなにをする気?」


震える声でそう聞くと、恭介が笑顔のままニッパーを自分の耳に当てた。


ニッパーで耳たぶを挟み、思いっきり引っ張るのが見えた。


恭介の耳はブチブチと音を立てながら引きちぎれていく。


「やめて!」


あたしはギュッと目を閉じて叫んだ。


「俺のために全裸写真を撮影してよ」


繰り返しそう言われ、あたしは目を開けてしまった。


恭介の耳と顔の間には少し皮が残り、耳は顔にぶら下がって揺れている。