ゲームは消せない。


プレイヤーに付きまとう。


いつ終わるのかもわからない。


絶望感がこの空気を重たくさせていた。


「あたしがなにか思い出せば、そこから見えて来るものがあるはずだから」


恭介の声には確かに聞き覚えがあった。


今のあたしには、それだけが頼りだった……。