命令恋愛

恭介は相変わらずムスッとした表情でこちらを見ている。


「ユウナ、早く俺に会いにきてくれよ」


『会いに行く』というのは、ゲームの続きをしろという意味なのだろう。


けれどそれは本当の『会いに行く』という意味に聞こえて身震いをした。


こんな時間に勝手に起動するなんて、気味が悪い。


あたしはすぐにスマホの電源を落とし、ベッドへ戻ったのだった。