「俺は女の子にしか興味ないです。キョウちゃんみたいな子がタイプ」
「……え!?」
その発言に少々驚いて、身長百七十センチとちょっとくらいの彼を振り仰いだ。なにげに私も〝キョウちゃん〟と呼ばれているし。
彼は、「外見がね。中身はこれから知っていくから」と補足して無邪気にクスッと笑う。その直後、教育係となった鬼頭さんに呼ばれ、颯爽とそちらへ向かっていった。
ぽかんとして見送る私に、同じような顔をしている泉さんが呟く。
「……ありゃ女泣かせだね」
「馴れ馴れしさを感じさせずにさらっと言えちゃうところがすごいです」
お互いにうんうんと頷いた。チャラい感じはしないけれど、女子を手玉に取るのが上手そうだな、なんて思う。本人に自覚があるのかどうかはわからないが。
冴木さんについて考察する私たちの斜め後ろのほうで、加々美さんと尚くんがまたなにやら騒いでいる。
「社長! 心配なのはわかりますけど、大事な資料を握り潰さないでください」
「気のせいだ」
尚くんの声はさっきよりも不機嫌そうだけど、なにを心配しているんだろうか。
社長様のことも気になったものの、とりあえず私も仕事をしなければと意識を切り替え、鬼頭さんのもとへ向かった。
「……え!?」
その発言に少々驚いて、身長百七十センチとちょっとくらいの彼を振り仰いだ。なにげに私も〝キョウちゃん〟と呼ばれているし。
彼は、「外見がね。中身はこれから知っていくから」と補足して無邪気にクスッと笑う。その直後、教育係となった鬼頭さんに呼ばれ、颯爽とそちらへ向かっていった。
ぽかんとして見送る私に、同じような顔をしている泉さんが呟く。
「……ありゃ女泣かせだね」
「馴れ馴れしさを感じさせずにさらっと言えちゃうところがすごいです」
お互いにうんうんと頷いた。チャラい感じはしないけれど、女子を手玉に取るのが上手そうだな、なんて思う。本人に自覚があるのかどうかはわからないが。
冴木さんについて考察する私たちの斜め後ろのほうで、加々美さんと尚くんがまたなにやら騒いでいる。
「社長! 心配なのはわかりますけど、大事な資料を握り潰さないでください」
「気のせいだ」
尚くんの声はさっきよりも不機嫌そうだけど、なにを心配しているんだろうか。
社長様のことも気になったものの、とりあえず私も仕事をしなければと意識を切り替え、鬼頭さんのもとへ向かった。



