まさかあの鬼頭さんがゲーマーだったとは。人は見かけによらないんだな、とつくづく思うけれど、素をひとつ知ることができて嬉しくもある。
呑気に笑っていると、彼女は冴木さんの手を握ったまま、尚くんのほうにくるりと顔を向けた。眼鏡を輝かせ、いつもの無表情に真剣さをプラスした顔で、力強く言う。
「社長。冴木さんと野々宮さん、お貸しいただけませんか? その案件、ぜひ私たちに担当させてください」
「へ?」
思わぬ発言に、私は目を点にして間抜けな声を漏らした。
私もチームの一員に……? 単なるバイトで、まだまだ基礎を教えてもらっている状態なのに、いいんですか!?
驚きと戸惑いでどぎまぎしていると、鬼頭さんはしっかりとした口調で意見を述べる。
「一度でも実際にレストランに行ったことがある人間が携わったほうが、いいイメージが湧いてくるはずです。もちろんデザインも逐一確認していただきますし、問題は起こさせません」
きっぱり言い切る彼女に、真剣な眼差しを向けていた尚くんは、腕を組んで思案する。
呑気に笑っていると、彼女は冴木さんの手を握ったまま、尚くんのほうにくるりと顔を向けた。眼鏡を輝かせ、いつもの無表情に真剣さをプラスした顔で、力強く言う。
「社長。冴木さんと野々宮さん、お貸しいただけませんか? その案件、ぜひ私たちに担当させてください」
「へ?」
思わぬ発言に、私は目を点にして間抜けな声を漏らした。
私もチームの一員に……? 単なるバイトで、まだまだ基礎を教えてもらっている状態なのに、いいんですか!?
驚きと戸惑いでどぎまぎしていると、鬼頭さんはしっかりとした口調で意見を述べる。
「一度でも実際にレストランに行ったことがある人間が携わったほうが、いいイメージが湧いてくるはずです。もちろんデザインも逐一確認していただきますし、問題は起こさせません」
きっぱり言い切る彼女に、真剣な眼差しを向けていた尚くんは、腕を組んで思案する。



