さらに、彼はこんなことを付け足す。
「特に泉は同期が来るの楽しみにしてたんだろ? 仲良くしてやってくれ」
「え、私それ社長に言いましたっけ」
急に矛先を向けられて、泉さんはぽかんとしている。尚くんは「風の噂だ」と適当なことを言っているけれど、私から仕入れた情報をあっさり口にしないでほしい……。
人知れず社長様にじろりと視線を向けていると、彼に促された冴木さんがこちらにやってくる。そして、私の右隣りに座る泉さんの、さらに隣の席についた。
泉さんはにこりと笑みを浮かべ、気さくに彼に話しかける。
「泉です、よろしく。三年ってことは、専門卒ですか?」
「そうです。芦萱(あしがや)デザイン専門学校に通ってました」
えっ、芦萱? まさに今、私が通っている学校じゃない!
冴木さんの口から馴染みのある学校名が飛び出したので、私は目を丸くした。尚くん、なんで教えてくれなかったのよ!?
驚きと、少しの疑問を抱く私。泉さんも、もちろんこのことを知っているので、私の肩を抱いて明るい声を上げる。
「へ~、キョウちゃんと一緒だ! この子、芦萱に通ってる現役専門学生なのよ」
「はい。グラフィックデザイン科、一年の野々宮です」
「特に泉は同期が来るの楽しみにしてたんだろ? 仲良くしてやってくれ」
「え、私それ社長に言いましたっけ」
急に矛先を向けられて、泉さんはぽかんとしている。尚くんは「風の噂だ」と適当なことを言っているけれど、私から仕入れた情報をあっさり口にしないでほしい……。
人知れず社長様にじろりと視線を向けていると、彼に促された冴木さんがこちらにやってくる。そして、私の右隣りに座る泉さんの、さらに隣の席についた。
泉さんはにこりと笑みを浮かべ、気さくに彼に話しかける。
「泉です、よろしく。三年ってことは、専門卒ですか?」
「そうです。芦萱(あしがや)デザイン専門学校に通ってました」
えっ、芦萱? まさに今、私が通っている学校じゃない!
冴木さんの口から馴染みのある学校名が飛び出したので、私は目を丸くした。尚くん、なんで教えてくれなかったのよ!?
驚きと、少しの疑問を抱く私。泉さんも、もちろんこのことを知っているので、私の肩を抱いて明るい声を上げる。
「へ~、キョウちゃんと一緒だ! この子、芦萱に通ってる現役専門学生なのよ」
「はい。グラフィックデザイン科、一年の野々宮です」



