私も将来はデザイナーになるべく修行中なので、雑用以外にもデザイン制作の仕方を教えてもらっている。それが多忙な皆の負担になっていないかと心配していたから、新しい人が来るのはありがたい。
「皆、これで少しはラクになるといいね」
「どうかな。即戦力になってくれそうなやつを選んだつもりだが、まずはウチの会社に慣れるかどうかが問題だ」
尚くんは冷静に言い、コーヒーを啜った。
確かに、まず職場の環境に慣れるのが大事なのだろうけど、あのアットホームな会社なら心配いらなそう。
「その男の人、二十三歳なんでしょ? 泉さんが『同期、嬉しい!』って喜んでたし、サポートしてくれると思うよ。私も仲良くなりたいな」
社員は二十代後半から三十代の人がほとんどのため、私と一番年が近いのは泉さんだ。バイトは私だけだし。
皆よくしてくれているとはいえ、やっぱり話が合うのは年が近い人だから、そういう存在が増えるのは私も嬉しい。緩ませた口に、コーンポタージュをすくったスプーンを近づけた。
そのとき、ゴトリとマグカップを置く音と、「キョウ」と真剣に呼ぶ声がして、私は一旦動きを止めた。
「皆、これで少しはラクになるといいね」
「どうかな。即戦力になってくれそうなやつを選んだつもりだが、まずはウチの会社に慣れるかどうかが問題だ」
尚くんは冷静に言い、コーヒーを啜った。
確かに、まず職場の環境に慣れるのが大事なのだろうけど、あのアットホームな会社なら心配いらなそう。
「その男の人、二十三歳なんでしょ? 泉さんが『同期、嬉しい!』って喜んでたし、サポートしてくれると思うよ。私も仲良くなりたいな」
社員は二十代後半から三十代の人がほとんどのため、私と一番年が近いのは泉さんだ。バイトは私だけだし。
皆よくしてくれているとはいえ、やっぱり話が合うのは年が近い人だから、そういう存在が増えるのは私も嬉しい。緩ませた口に、コーンポタージュをすくったスプーンを近づけた。
そのとき、ゴトリとマグカップを置く音と、「キョウ」と真剣に呼ぶ声がして、私は一旦動きを止めた。



