「ほんとだ、すごい」
「毎日キョウが栄養バランス考えて、美味い飯作ってくれてるからだな。さすがは俺の嫁」
誇らしげに笑い、ぐいっと肩と抱かれたら、悪い気分にはならない。つい口元が緩んじゃう。
が、上手い言葉にほだされていないで釘を刺しておかねばと、再び表情を引きしめて彼を見上げる。
「今回はよかったけど、いつどうなるかわからないし、ちゃんとチェックしなきゃダメだよ。もうひとりの身体じゃないんだから」
私がそう言った直後、ピクリと反応した尚くんはなぜか真顔になり、私のお腹に手を当てるような仕草をする。そして、ひとこと。
「キョウ、まさかデキたのか」
「ちっがーう!」
〝ひとりの身体じゃない〟っていうのは、私じゃなくて尚くんのこと! ていうか、デキるようなことしてないでしょうが!
沸騰しそうなくらい顔を熱くして怒る私をものともせず、ふざけてケラケラと笑う彼に脱力した。まあ、私の言い方にもだいぶ語弊があったか……。
赤くなっているだろう顔がなかなか元に戻らないことを自覚しつつ、「私が言いたかったのは」と訂正する。
「毎日キョウが栄養バランス考えて、美味い飯作ってくれてるからだな。さすがは俺の嫁」
誇らしげに笑い、ぐいっと肩と抱かれたら、悪い気分にはならない。つい口元が緩んじゃう。
が、上手い言葉にほだされていないで釘を刺しておかねばと、再び表情を引きしめて彼を見上げる。
「今回はよかったけど、いつどうなるかわからないし、ちゃんとチェックしなきゃダメだよ。もうひとりの身体じゃないんだから」
私がそう言った直後、ピクリと反応した尚くんはなぜか真顔になり、私のお腹に手を当てるような仕草をする。そして、ひとこと。
「キョウ、まさかデキたのか」
「ちっがーう!」
〝ひとりの身体じゃない〟っていうのは、私じゃなくて尚くんのこと! ていうか、デキるようなことしてないでしょうが!
沸騰しそうなくらい顔を熱くして怒る私をものともせず、ふざけてケラケラと笑う彼に脱力した。まあ、私の言い方にもだいぶ語弊があったか……。
赤くなっているだろう顔がなかなか元に戻らないことを自覚しつつ、「私が言いたかったのは」と訂正する。



