そっか、ダブルベッドで一緒に寝ることに……って、また妄想に拍車がかかってしまうからやめてください、ほんと。

ドキドキが止まず猫のように丸くなると、彼は肩肘をついて手で頭を支え、クスッと笑う。


「つらくなければ、もう少し話そう。俺に聞きたいことがいろいろあるんじゃないか?」


確かにありすぎる。いつから私を好きになっていたのかとか、未和子さんとはどういう話をしたのかとか、他にもたくさん。


「うん。私も話したい……あっ」


悩んでいたここ最近のことより、肝心なことを伝えていなかったと思い出した。

キョトンとする尚くんを見つめ、はにかみつつ告げる。


「私も、ずっと前から尚くんのこと、大好きだよ」


やっと告白することができて、達成感に似た感覚を抱いた。

一瞬目を丸くした尚くんは、仰向けになって片手で目の辺りを覆い、「可愛い……抱きたい……つらい」と呟く。

どこぞのキャッチフレーズか、とツッコみたくなりつつ、ひとり悶える彼にクスクスと笑う。

こんなふうに想ってくれる人と夫婦になれるなんて、私は本当に幸せ者だ。


喜びを噛みしめながら、眠くなるまでじっくりと話をした。疑問に思うことはひとつずつ解消して、お互いの気持ちを擦り合わせて。

そうしてわかったのは、私たちはお互いを必要としていて、愛を熟したいと思っているということ。

両想いになれた途端、現金な私は風邪もどこかへ吹っ飛んでいくような気がしていた。