「ちょっと、ものすごく気になるところで終わったんだけど」
苦笑する泉さんに深く同意し、私はパーティションで仕切られた打ち合わせスペースを眺めて言う。
「……元カノ、ですかね」
「やっぱりそれ系かなぁ」
ふたりして唸るも、お茶を出していないことを思い出し、私は慌てて立ち上がる。これも事務員の仕事のひとつだ。
ふたりがどんな感じで話しているか気になるし、様子を窺ってこよう。
「私、お茶出しするついでに偵察してきます」
「いいね。頼んだ~」
泉さんはとても楽しそうだが、私は胸騒ぎがして仕方ない。とにかく冷蔵庫に用意してある冷たい緑茶を淹れ、打ち合わせスペースへと向かった。
パーティションの奥へ進むと、ふたりは向かい合ってソファに座っている。
ちょうど話が途切れたようなので、「失礼します」と言ってお茶を差し出すと、進藤さんは美しい笑みを浮かべて会釈してくれた。
間近で見ると、ますます綺麗。二重の切れ長の瞳や、ぽってりとした唇は色っぽく、そこはかとなく自信が溢れているように感じる。
私が彼女と同じ歳になっても、きっとこんなふうにはなれないだろうな。
苦笑する泉さんに深く同意し、私はパーティションで仕切られた打ち合わせスペースを眺めて言う。
「……元カノ、ですかね」
「やっぱりそれ系かなぁ」
ふたりして唸るも、お茶を出していないことを思い出し、私は慌てて立ち上がる。これも事務員の仕事のひとつだ。
ふたりがどんな感じで話しているか気になるし、様子を窺ってこよう。
「私、お茶出しするついでに偵察してきます」
「いいね。頼んだ~」
泉さんはとても楽しそうだが、私は胸騒ぎがして仕方ない。とにかく冷蔵庫に用意してある冷たい緑茶を淹れ、打ち合わせスペースへと向かった。
パーティションの奥へ進むと、ふたりは向かい合ってソファに座っている。
ちょうど話が途切れたようなので、「失礼します」と言ってお茶を差し出すと、進藤さんは美しい笑みを浮かべて会釈してくれた。
間近で見ると、ますます綺麗。二重の切れ長の瞳や、ぽってりとした唇は色っぽく、そこはかとなく自信が溢れているように感じる。
私が彼女と同じ歳になっても、きっとこんなふうにはなれないだろうな。



