ワケあって、元彼と住んでます。

それを聞いて、なぜかモヤモヤした気分になった。

私だって瞬ちゃんと別れてから色んな人と付き合ったし結婚だってした。

瞬ちゃんが私と別れてから誰とも付き合ってないなんて、それが当たり前だなんて思っていいはずないのに。

言葉の端に私の知らない女の人の影が見えて、理不尽にいらつく。



「瞬ちゃんの元カノってどんな人?」



聞きたくないことをあえて聞いて、勝手に怒ったりへこんだりするのは私の昔からの悪い癖で。



「なんでその話になるんだよ、教えねーよ」



それを知ってか知らずか、上手くかわすのが瞬ちゃんの好きなところでもあり嫌いなところでもあった。



「今は何食べたいか教えてくれる?このまま走ってたら山に行くぞ」



瞬ちゃんはそう言ってわざとらしくアクセルを踏んだ。