君と半分

おいらは泣くわけでもなく、ただ日が暮れるのを待ってから家に帰った。


『カン太郎、遅かったな。飯じゃ。手を洗ってきんさい』



『うん…』



おいらが手を洗うと足元にチョンチョンと何か当たる。下を向いたら丸々が尻尾をふっていた。


『…嬉しいんか?』


頭を撫でて、腹をだらしなく出した丸々をくすぐるように撫でた。



「いい子やな」