王女にツバメ


すん、と鼻が琉生の香水の匂いを察知した。自分が犬にでもなったような気分。

仰向けになって天井を見る。寂しさを紛らわせる方法は大人になって沢山見つけた。でもそれは、子供のときより寂しさを感じる頻度が増えたのだろう。

腕を顔に目元に乗せる。





「次の休みいつ?」

チャンネルを回して琉生が聞いてくる。あたしはPCを立ち上げてゲームでもしようかと考えていた。何回かに一度、琉生は朝早く出ていかないときがあって、昼になっても家に居た。