未完成のラブレター。 【完】




そんな私の気持ちはお見通しなのか、



「猫みたいだな」



と笑うきょーくん。



「猫?」

「梅は昔から撫でると嬉しそうにする」

「っ、そう・・・?」

「そう」


確かに撫でられるのは嬉しいし好きだけど、きょーくんに言われると恥ずかしくなる。



「きょーくんはよく撫でてくれるよね」

「癖かな?小さな頃から梅と一緒にいたし」

「そっか」




本当は知ってる。頭を撫でる事がきょーくんの癖だって事。

だけど私以外の人にそんな風にしているきょーくんは見たことがない。

だから私はそのきょーくんの“癖”が愛しい。