「協、力⋯?」
「っていっても片山先輩の好みとか、そういうのを教えて欲しいって事なんだけど⋯後は話す機会を作ってもらいたいの」
「そんな⋯」
「ダメかな?」
「っ⋯」
協力なんてしたくない。
だって私だって⋯私だって⋯きょーくんのことが好きなんだもん。
だから協力なんて⋯したくない。
なのに────────⋯⋯、
「わか、った⋯」
なんで私の口からはそんな言葉が出るの。
真帆ちゃんの強い瞳に負けて、
自分の弱い心に負けて、
口から出てしまった言葉に後悔しないはずがない。
それでも、
「本当に!?やったぁ!ありがとう小梅ちゃん!」
嬉しそうに笑う真帆ちゃんを前にもう、「やっぱり協力出来ない」なんて言える訳もなかった。



