「きょーくん!」
「入学おめでとう」
ブラウンの髪の毛をサラサラと風に靡かせた彼は全世界の女性達を虜にしてしまう様な笑みを浮かべながら私の髪の毛へと手を伸ばした。
「きょ、きょーくん⋯?」
「花びらついてる」
きょーくんはどうやら私の髪の毛についている桜の花びらを取ろうとしてくれているみたいでその隙に近くなったきょーくんの顔を盗み見る。
綺麗な肌に長い睫毛、優しくて温かさを感じる瞳。
だけど男らしさも感じる様な正に容姿端麗という言葉が似合うきょーくん。
きっと老略男女問わず、彼に目を奪われてしまうことは明白だ。
「取れた、ほら」
そう言いながらピンク色の花びらを見せた彼はあまりにも眩しすぎた。



