「何か授業中もボーっとしてたけど大丈夫?具合悪いなら保健室付き添うわよ」


そう言った千紗に「大丈夫」と笑って返す。

心配かけちゃいけない。




「それで真帆ちゃん何か話かけてた?」

「あっ、そうそう。あのね」


千紗と同じ様に心配そうに私を見ていた真帆ちゃんは思い出したかのように手をポン、と叩く。



「小梅ちゃんにちょっと聞きたいことがあってね⋯放課後一緒に帰らない?」

「えっ」

「ダメかな?」


こてん、と首を傾げた真帆ちゃんに言葉を詰まらせる。

だってこの流れで私に聞きたいことって⋯嫌な予感しかしないし、それに放課後はきょーくんと⋯⋯。



「お願いっ!」


言葉を詰まらせた私に顔の前で手を合わせた真帆ちゃん。


「ダメ?梅ちゃん」


困ったように眉を下げた真帆ちゃんに、嫌とはいえなかった。