「ありがとー、きょーくん」
きょーくんからコップを受け取りゴクッと一口喉に流し込んだ。
「適当に録画したのとかあるからそれ見てもいいよ?」
自分のコップをテーブルに置いたきょーくんは私の隣に座りながら、チャンネルを回していた私に気付いたのだろう、そう言った。
「本当に?じゃあ、あ。これ見てもいい?」
録画した画面に切り替え、ある音楽番組を指さす。
これは確か私の好きなバンドが出ていてリアルタイムで見逃してしまったやつだ。
「いいよ」
「ありがとう」
きょーくんに許可を取ってさっそくその音楽番組を再生した。



