それに─────────。
この部屋に入れる女の子は私しかいないから⋯。
前にきょーくんが話してくれたんだけど、きょーくんは意外に潔癖な所があって自分の部屋に人を上げるのに抵抗を感じるらしい。
それを聞いた私はきょーくんに不安と期待を込めて聞いたんだ。
「私はいいの?」って。
そしたらきょーくんは優しく私の頭を撫でながら「梅は特別」と言ってくれたんだ。
「だから梅しか部屋に入れたことないよ」とも。
それを聞いた私はとても嬉しくて、嬉しくて嬉しくて堪らなくて⋯きょーくんの香りで、物で、思い出で溢れたこの部屋が更に特別になった瞬間だったんだ。



