私が好きだと言った瞬間のきょーくんの驚いた表情はスローモーションに見えた。
困らせちゃったかな、でも、1度口に出してしまえばもう止まらない。
「梅⋯?」
「好き、きょーくん、好きっ」
「は⋯、」
「好きなの、ずっとずっと、きょーくんが好きだったっ⋯!」
ポロポロと零れる涙を必死に我慢しながら決してロマンティックとは言えない告白をした。
きょーくんは何て言うかな。
きっと困ってなかなか言葉は発さないかな。
それともズバッと「気持ちには応えられない」と言うのかな。
そんな悪い方の答えばかり想像していたから、強い力に引き寄せられた瞬間、何が起こったのか分からなかった。



