「梅の事そんな子って言いたいわけ?」
「⋯っ何よ!だって恭也が⋯」
「もういいよ。行こ」
唇を噛み締めて私を睨むまりなさんにきょーくんは興味を無くした様に踵を返す。
「きょーくんっ⋯」
「梅」
どうしたらいいのか分からない私もきょーくんに名前を呼ばれてついて行く。
「何よ!幼なじみなんかと!もう別れるからね!?いいわけ!?」
後ろでまりなさんの叫び声が聞こえたけれどきょーくんは足を止めない。
「彼女よりそんな子優先するとかマジないから!顔が良いからって調子乗って馬鹿みたい!良いところなんて外見だけの男のクセに!」
また、まりなさんのそんな声が聞こえた。
その暴言とも取れる言葉の数々に思わず足を止めた私の手をきょーくんは優しく取りそのまま歩を進める。
「きょーくんっ⋯、」
「いいから」
きょーくんの声は悲しんでいるようには聞こえなかった。



