「いいよね?」


語尾を強めてもう一度そう言ったまりなさんに「はい」と頷こうとした瞬間、





「俺は梅と帰りたいって言ってるでしょ」




きょーくんの不機嫌な声が聞こえた。





「っ、だって、幼なじみでしょ?わざわざ一緒に帰ることないじゃん!」


きょーくんの不機嫌さに一瞬まりなさんも怯んだけれど諦めずにそう声を大きくさせる。



「幼なじみだから何?一緒に帰ったらいけないの?」

「そういう事じゃなくて、私は彼女だよ?彼女が一緒に帰ろうって言ってるのに何でそんな子と⋯」

「そんな子?」



きょーくんの目が怪訝に細められた。