未完成のラブレター。 【完】



それからいつもより早足で歩き、雨が降る前に家に着く事が出来た。


のはいいけれど⋯⋯、




「何で誰もいないの⋯?」


いつも家にいるお母さんの姿がなく朝の会話を思い出してみれば、今日は遠くの新しく出来たデパートまでお出掛けに行くと言っていたような⋯。

はぁ⋯こんな日に限って家に居ないなんて!


と怒ってみてもどうにもならない。



でも、1人で居る時に雷が鳴ったらどうしよう⋯⋯。



ゴクリと唾を飲む。