未完成のラブレター。 【完】



「今でも真白さんの雰囲気好きだし、喋ってると波長が合うっていうのかな?心地良いんだ」

「⋯」

「だから、まあ。そういう経緯もあるし、今では友達として好きだし、お似合いって言われても悪い気はしないよって事。もちろん真白さんにその気がないって事もわかってるし」




そう言って笑った山野くんは相変わらず爽やかで。

私の中で恋とは違う、ほんのりと温かいものが芽生えた気がした。


それは上手く言葉に出来ないけれど、自分を肯定してくれる、そんな風に想ってくれる人がいるという喜びなのかもしれない。


千紗を“親友”だとお互いが思えた時の様な、そんな感覚に似ていた。