未完成のラブレター。 【完】



「何がってさっき山野くん怒っているみたいだったし⋯私とお似合いとか言われて嫌な思いさせちゃったのかなって⋯」


首を傾げる山野くんに正直にそう告げると山野くんは一瞬フリーズした後に「あははっ」と笑った。



「山野くん⋯?」

「想像の斜め上を行くよね、真白さんて」

「え?」

「その事は1ミリも気にしてないよ」

「えっ、本当?」

「本当、本当」


若干目尻に涙を浮かべる山野くん。
さっきの千紗といい、私は何かズレているんだろうか。