「ねっ、小梅ちゃんも彼氏欲しいでしょ?」 「私は別に⋯」 「ううん!絶対作った方がいいよ!」 「⋯」 「だからさぁ、翔と付き合ってみたら?」 「真帆ちゃん、」 「ねっ、翔!翔も小梅ちゃんの事ナシじゃないでしょ?なら─────、」 「うるせーなぁ」 まるで何かに焦っている様にまくし立てる真帆ちゃんを止めたのは頭の後ろを掻きながらわざとらしく欠伸をした山野くんだった。