「小梅ー!夏休みの計画立てよう」


夏休みが間近にせまったある日、千紗がどこから持ってきたのか旅行雑誌片手に笑顔を見せた。



「珍しく千紗テンション高いね」

「だって夏休みだよ?朝早く起きて学校来なくていいし勉強だってしなくていい。遊びほーだい寝ほーだい」

「それはそうだけどさ」



千紗の言っていることは尤もで、私も夏休みという単語には魅力しかないけど普段落ち着いている千紗がここまで嬉しそうなのは意外だった。

だけど旅行雑誌を捲りながらニコニコしている千紗はそれはそれで可愛くて新たな一面が見れた事に嬉しさも感じた。