「ごめんね⋯本当にお見苦しい姿を⋯、」
「いや。それより本当に送らなくて大丈夫?」
あれから私の涙が止まるのを待ってくれた山野くんは何も聞かずにここまで一緒に居てくれた。
「うん⋯大丈夫」
家まで送ってくれると言う彼を断った。
今は1人になりたい気分だから。
「じゃあ、また明日学校でな」
「うん、今日はありがとう」
「おう。まだ明るいとはいえ気を付けろよ」
最後まで普段通りに接してくれる彼には感謝している。
「また明日」
小さく片手を上げた山野くんに手を振り返して背を向けた。
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