「きょー、くん⋯」 久しぶりに聞いた声。 掴まれた手首が熱を持っていく。 ドキン、ドキンと心臓がうるさい。 「梅、その子と帰るの?」 山野くんに一瞬目線を向けて、それでも真っ直ぐに私を見つめるきょーくん。 「⋯、」 どうしてそんなこと聞くんだろう。 真帆ちゃん困ってこっち見てるよ⋯? きょーくん⋯。 どうして。どうして。どうして。