「お、おはよー真白さん」
「、おはよう!山野くん」
教室に入ると入口付近で友達と談笑していた山野くんが挨拶をしてくれた。
ニコニコと笑う山野くんは朝から爽やかだ。
「今日数学で小テストあるの知ってた?」
「えっ、そうなの?知らない!」
「さっき職員室で話してるの偶然聞いちゃってさ、成績には関係ないけど抜き打ちって卑怯だよな」
「せめて言ってくれれば心持ちも違うのにね」
「とか言いつつ、復習はしないんだけどね」
「そうそう」
山野くんとそんな会話をしているとさっきまで暗く沈んでいた気持ちも少しだけ明るくなったような気がする。
⋯本当に気がするだけだけど。