「山野くんって話しやすいね」

「え?俺、話しかけんなオーラとか出てた?」

「そういうんじゃなくて、なんだろう⋯ほら、初めて話した時は支えてもらった時だったし⋯恥ずかしかったってのもある」

「そう?」

「うん⋯」

「俺は真白と話してみたいと思ってたよ」

「え⋯」

「なんかいつも笑ってて明るくて、話してみたいなーって思ってた」




渡り廊下に差し掛かり山野くんのサラリとした黒髪が風に揺れる。


きょーくんとは違う、黒い髪、黒い瞳。








「梅?」