「じゃあまたね、真帆ちゃん」
「うん!またねー小梅ちゃん!片山先輩も本当にありがとうございました。明日のテスト頑張ります!」
「うん、またね」
真帆ちゃんを送って、ここからはいつもの様に二人きりだ。
「梅は?明日大丈夫そう?」
「うん!全教科バッチリ!前より全然分かるもん、問題が」
「うん、俺も梅の成長具合に驚いてる」
「成長って⋯大袈裟じゃない?」
「大袈裟じゃないよ。確実に成長してる」
「嬉しいけど、それはきょーくんのおかげだよ」
「そんな事ないよ。それに梅はやれば出来るんだから、後はこの後も継続して頑張れよ」
「⋯⋯それは~、うん、頑張るよ」
「ははっ、全然やる気ない」
明らかに視線をさ迷わせた私に吹き出したきょーくん。
飽き性であり勉強が苦手な私には難しい事だ。
でも、“やれば出来る”ときょーくんに思っててもらえてるんだって分かったのはすごく嬉しい。
なんでも頑張れる気がしてくる。



