未完成のラブレター。 【完】




そしてその日のお昼休みにたまたまきょーくんに会って真帆ちゃんの事をお願いした結果、二つ返事で返ってきた言葉は「いいよ」という私の期待した返事とは違うものだった。










「片山先輩、無理言ってしまってごめんなさい。でも勉強頑張るので、よろしくお願いします」


ペコりと可愛らしく挨拶した真帆ちゃんにきょーくんは「分かりづらかったらごめんね」と言いながらもさっそく真帆ちゃんの勉強を見てあげていた。




4人掛けのテーブルに私と真帆ちゃんが隣同士で座り私の前にきょーくんが座っている。


けどきょーくんの体は完全に真帆ちゃんの方に傾いていて⋯⋯それは真帆ちゃんがきょーくんに色々質問しているから仕方ないと言えば仕方ないのだけど、やっぱりチクチクと胸が痛くなる。




そんなに真帆ちゃんに付きっきりにならないでよ、と。

真帆ちゃんとあまり言葉を交わさないでよ、と。



私がいること忘れてないよね、と。



醜い感情に支配されていく。