「きょーくん⋯?」

「ん?」


何か怒らせる様な事をしちゃったのかと不安になったけどもうきょーくんの声は低くなくて、いつもと変わらない表情で私を見ていた。


勘違いかな⋯?




「何かあった?梅」

「あっ、そうそう。きょーくんにお願いがあってね」

「お願い?」

「うん⋯。あのね、今度中間テストがあるでしょ?」

「ああ⋯そういえば」

「それで⋯あの⋯もし良かったらなんだけど勉強、教えてほしいなぁって⋯」

「勉強?」

「うん⋯あんまり分からなくて。きょーくんも自分の勉強あるから無理だったら大丈夫なんだけどね⋯」



やっぱり迷惑だよなぁと思い始めてきて俯いた時、私の頭に重さを感じた。



「迷惑なわけないじゃん。いいよ、勉強教える」

「えっ!ほんと?」

「うん」

「ありがとう、きょーくん」



きょーくんは勉強が出来るのはもちろん教えるののも滅茶苦茶上手いからこれでテストは安心だぁ。



「じゃあ早速、明日からテスト期間になるからお願いします!」

「ん」


優しい微笑みでポンポンと私の頭を撫でるきょーくんを見て



「あっめぇなぁ、お前ら」


と健先輩が苦笑いをしたいた事を私は知らない。