【男スポ短編】‡おわりのはじまり‡

私ね、嬉しかった。あの頃は男の子に苛められはすれど誉められた事なんてなかったから。


それからずっと、気がつけば夏樹の事ばっかり考えてた。目で追ってた。


最初は憧れに近かったの、ああなりたい、こうなりたいって言う、憧れ。


でもね、そんなか細い憧れはいつしか恋に昇華して、私の自我にまでその触手を伸ばしたの。


……昔の話。きっと、夏樹は覚えてないと思う。


ごめんね。前置きが長くなっちゃって。


「多分、今頃が一番丁度いい時間じゃないかな?」


……え?


何がって、あの女の事に決まってるじゃない。